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Bean to Barの源泉、カカオ農園を訪ねて
〜エクアドル編・その1〜

2015.01.9

「サロン・デュ・ショコラオフィシャルムック」の取材班による、カカオ豆の有名な産地の一つ、グアヤキルのカカオ農園ルポを4回に分けてお届けします。本誌には掲載しきれなかった、Bean to Barの核心に迫る旅の魅力をご一緒にお楽しみください。

日本から30時間以上かけて
エクアドル第2の都市、グアヤキルへ

日本からは2度も飛行機の乗り換えが必要な南米、エクアドル。スペイン語で「赤道」を意味するこの国の人口は1300万人程度(東京都くらい)、面積は日本全土の4分の3くらいです。

取材班は2014年6月上旬に成田空港を出発。シカゴ、マイアミと経由して、エクアドル第2の都市、グアヤキルに到着しました。マイアミ−グアヤキル便が急きょ欠航(よくあることとか)となったため、マイアミ空港内のホテルに宿泊し、結局、日本からは34時間かかりました。

グアキヤルの街の中心にある大聖堂。目の前のセミナリオ公園にはイグアナが放し飼いにされている。

グアキヤルの街の中心にある大聖堂。目の前のセミナリオ公園にはイグアナが放し飼いにされている。

首都のキトより近代化は進んでいるグアヤキルは、有名なガラパゴス諸島への便が出ているため、観光客で賑わっている街です。日本とのつながりで言えば、野口英世が黄熱病の開発をしたのがこのグアヤキルで、エクアドルでは野口氏は英雄です。カカオの歴史を紐解いてもよく登場する地で、メキシコが起源とされるカカオの歴史の中で、南米で本格的なカカオ栽培が始まった地として、グアヤキルが登場します。

取材の数カ月前、この地で日本人の新婚旅行夫婦が襲われ、新郎が殺害されるという痛ましい事件があり、今までのフランスやベルギーなどの取材とは一味違った緊張感がありました。6月のグアヤキルは30℃強の気温。湿度は日本以上にありますが、日本人にとっては耐えられないほどではない、と思いました。(もちろん、室内はクーラー必須ですが)

カカオのエキスパート、
「ドモーリ」ジャンルーカ氏の案内で
カカオ農園巡りに出発!

94年にドモーリを設立し、チョコレート界にとって革命とも呼べる製法を生み出したジャンルーカ・フランゾーニ氏。

94年にドモーリを設立し、チョコレート界にとって革命とも呼べる製法を生み出したジャンルーカ・フランゾーニ氏。

日本と同じくサッカーのワールドカップに沸くここグアヤキルを拠点に、5日間、エクアドルのカカオ農園を訪ね歩きます。案内してくれるのはイタリア・トリノ郊外でチョコレート界に新風を巻き起こしている「ドモーリ(DOMORI)」の創始者、ジャンルーカ・フランゾーニ氏です。チョコレートを作る際、一般的にはカカオバターを加えますが、本来カカオ豆に含まれている以外は、カカオバターを加えずになめらかなチョコレート作りを成功させた凄い方なのです。

あたり一面カカオの木……。ここまで奥まると空気も明らかに変わる。

あたり一面カカオの木……。ここまで奥まると空気も明らかに変わる。

グアヤキルからキト方面へ車に揺られること4時間半、ロス・リオス県にある町(というより村)に到着。エクアドルの名産であるバナナ農園をいくつも越えると、カカオ農園が現れました!
車を降りると、あたり一面カカオ農園で、ここで一人にされたらきっと帰れないのでは……と怖くなるほど、目の前に“ジャングル”のような景色が広がっていました。ここがエクアドルで辛抱強く昔ながらの有機栽培でナショナル種(エクアドル固有の種とされています)のカカオ豆を作っている畑なのでした。

(その2へ続きます)

※掲載の記事やブランドは実際の出展とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

2015