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2021.01.28
世界のトップシェフが贈る、ショコラな風味のパティスリーやガトーも、サロン・デュ・ショコラ(Salon du Chocolat)ならではのお楽しみ。「テイクディス!」メニューは、テイクアウトでお持ち帰りしても、イートインスペースでパクついてもOK。今回のニューフェイスからおススメをご紹介します!
<フレデリック・カッセル>
パティスリー界の重鎮が、思い出のおやつを再解釈
1994年にパリ近郊のフォンテーヌブローでお店を立ち上げ、一昨年、記念すべき25周年のアニバーサリーイヤーを迎えた「フレデリック・カッセル」。その実績と高い技術ゆえに、フランス政府から「無形文化財企業(EPV)」に認証されています。
温和な人柄とパティシエ仲間からの信頼の篤さから、長年「ルレ・デセール」の会長を務め、現在は名誉会長のカッセル氏。2013年の「クープ・デュ・モンド」では、コーチとしてフランスチームを優勝に導くなど、若手の育成にも精力的です。
フラン オ ショコラ

フランはタルトやパイ生地にカスタードを流し込んだ焼き菓子で、ヨーロッパ各地に似たようなお菓子が存在します。その歴史は中世の時代にさかのぼり、イングランド王ヘンリー4世の戴冠式の際に振る舞われたという記録も。
フランスではパン屋さんでもおなじみの国民的なお菓子のひとつ。ボリューム&栄養満点で、子どもたちのおやつの定番です。
カッセル氏のおばあさまも、おやつにフランをよく焼いてくれたそう。だから、カッセル氏にとって、フランは子どものころの思い出の味。フォンテーヌブローのお店でもオープン当初から、きらびやかなパティスリーと一緒に、このシンプルなお菓子が並んでいます。ストロベリーやカシス、ココナッツ風味などのバリエーションも定期的に登場するのだとか。
今回のサロン・デュ・ショコラでは、チョコレート風味の「フラン オ ショコラ」をお届け。一般的なクーベルチュールチョコレートだと、テクスチャーが硬くなってしまうことから、ヴァローナ社の「クール・ド・グアナラ」を使用。このチョコレートはカカオバター含有量が少ないので、チョコレートの味わいがしっかり立ちながらも、なめらかなテクスチャーのカスタード生地に仕上がるのだそう。
バターの旨味がじわりと滴るサクサクのフィユタージュ生地に、ぷるんぷるんのなめらかなカスタードフィリング。トップパティシエならではの、洗練さをまとったフランをお楽しみください!
<カンタン・バイィ>
北フランスの郷土菓子を、新たな感性でフェミニンに
フレデリック・カッセル氏がコーチを務めた2013年の「クープ・デュ・モンド」で、キャプテンとしてフランスチームを優勝に導いた、カンタン・バイィ氏。パティシエとしての栄誉をつかむも「ショコラを追求したいから」と、その3年後には、故郷のリールでパティスリーではなくショコラ専門店を立ち上げました。
コーヒー代わりに愛飲されているチコリや、銘菓スペキュロスなど、地元の素材や名産を取り入れたショコラや、リールの街並みにオマージュを捧げたフォルムのショコラなどで、フランス北部の魅力を発信中。伝統的にベルギーの影響を強く受け、脂っぽく甘たるいショコラが主流のこの地で、成熟したショコラの文化を伝えています。
ゴーフル

フィリング入りのゴーフルは、リールで古くから愛されてきた郷土菓子。薄い生地の間に、特産のヴェルジョワーズ(甜菜糖)をあわせたバタークリームや、バニラ風味のクリームをはさんだものが一般的です。
バニラクリームのゴーフルが大好きというバイィ氏。甘さ控えめで軽やかなゴーフルを作りたいと挑戦したのが、今回のサロン・デュ・ショコラに登場する5種類のゴーフル。甘さのバランスにこだわって、やっとたどり着いたレシピだそう。
フレーバーのラインナップは、バニラ香るヴェルジョワーズ&ラム酒、チョコレート、コーヒークリーム、フランボワーズ風味キャラメル、スペキュロス風味キャラメル。
しんなりやわらかな薄生地に、ぷっくり詰まったフィリング。生地からフィリングがすべり出し、フレーバーとやさしい甘さが広がります。
<ジャン=シャルル・ロシュー>
“幸福の商人”を名乗るショコラティエが贈る、
フレッシュな果実のピュアがはじけるタブレット
チョコレートという美味にカタチを与え、食べられるアートなオブジェにしてしまうジャン=シャルル・ロシュー氏。動物やパリの建造物、モリエールの胸像まで、細部まで緻密に再現されたチョコレートは、アンティークの置物やオブジェを自らシリコンで型に起こし、チョコレートを型抜きして造形するという凝りよう。
そんなロシュー氏のショコラ作りは、産地別のクーベルチュールを数種ブレンドし、オリジナルのチョコレートの味わいを生み出し、あわせる素材とマリアージュさせるという手法。個性の強いチョコレートを使うこともあるとはいえ、基本的には、まろやかでバランスのとれたチョコレートの味を実現するのがお好きだとか。「僕自身もまろやかなタイプの人間ですから(笑)」。
フルーツタブレット フランボワーズ

東京会場限定 (各日無くなり次第終了)
パリの本店で人気の、土曜日限定の「タブレット・エフェメール」。新鮮な旬のフルーツを丸ごと閉じ込めたこのタブレットは、“エフェメール(儚い)”という名の通り、賞味期限は翌日までという儚さ。
JEAN-CHARLES ROCHOUX Chocolatier Tokyoでも同じく土曜日限定で、「フルーツタブレット」と名を変えて、みかん、紅玉りんご、シャインマスカット、マンゴーなど、季節ごとのフルーツのみずみずしさをお届けしています。
今回のサロン・デュ・ショコラには、フランボワーズのバージョンが登場。フルーティーな酸味のサントメ島のチョコレートと、なめし皮を思わせるアロマ&力強い風味が特徴のタンザニアのチョコレートをメインにブレンドし、フランボワーズのキュートな甘酸っぱさを引き立てています。
タブレットをかじり、ジューシーなフルーツがはじけるたびに、きっと笑顔がこぼれるはず!
<ジェローム・ドゥ・オリヴェラ>
コートダジュールのエスプリを添えた、イタリア伝統菓子
幼いころから、パティシエになりたかったというジェローム・ドゥ・オリヴェラ氏。料理上手のお母さまのもと、家庭菜園の果実や野菜に慣れ親しんで、本物の味を知って育ったといいます。おばあさまのホームメイドのお菓子も大好きで、家族でそのお菓子を囲むのは幸せで大切な時間だったそう。
迷うことなくパティスリーの世界に進み、2009年には最年少の23歳で「クープ・デュ・モンド」に出場。フランスチームのキャプテンとして優勝に導くという快挙を成し遂げました。
生まれも育ちもリヨンながら、生活の豊かさに憧れカンヌで独立。パティスリーやショコラを通して、南仏の豊かな恵みを伝えています。
ミニ パネトーネ ショコラ マンダリン

パネトーネといえば、イタリアのクリスマスを彩る伝統菓子。ブリオッシュのような発酵生地に、柑橘のピールやレーズンなどを混ぜ込んで焼き上げたリッチなこのお菓子は、イタリアにほど近いコートダジュール周辺でもおなじみ。オリヴェラ氏自身、パネトーネが「大、大、大好き!」で、お店では通年販売しているのだそう。
今回のサロン・デュ・ショコラには、お店ではクリスマスシーズンのみというチョコレート風味のバージョンが登場します。2日かけて仕込んだ生地に、コルシカ産のマンダリンオレンジのピール&チョコレートチップを混ぜ込んで焼き上げ、さらにチョコレートでデコレーション。
パネトーネならではの独特な風味の生地が歯切れよくほどけると、マンダリンのかぐわしい香り。まろやかなチョコレートの味わいに、マンダリンピールの心地よい苦みがアクセントに。
冷蔵庫に入れると固くなってしまうので、保存は必ず常温でとオリヴェラ氏。「お茶と一緒に朝食やおやつに。シャンパンとあわせるのもおススメです」。
<パティスリー・サダハル・アオキ・パリ>
日本とフランスの感性で読み解く、パティスリーの古典
昨年から軽井沢を拠点に、コンフィチュール製造という新たなプロジェクトを始動した青木定治氏。国産果物のクオリティーの高さに感銘を受け、日本各地の果物農家との縁が生まれるなかで、生産者が丹精込めた果実を多くの人に知ってもらいたいという思いから、コンフィチュールのコレクション展開に乗り出したのだそう。
コンフィチュールとして販売するだけではなく、今後はパティスリーやガトー、ショコラの素材としても可能性は広がりそうだと語る青木氏。
シュー トリュフ キャラメル

青木氏が渡仏した89年当時、パリのパティスリーでいわゆるシュークリームを目にする機会はほとんどなく、シューといえば、クロカンブッシュに使うシューくらいだったとか。シュー兄弟のエクレアも、バニラ、チョコレート、コーヒーという極めて定番しかなかった時代。
けれど、ここ10年ほど、エクレアやパリブレストのブームとともに、さまざまなフレーバーやテクスチャーで進化をみせるフランスのシュークリーム事情。「クラックラン・シュー」と呼ばれる、いわゆるクッキーシューがお目見えしたのも割と最近になってから。古典的なフランス菓子でありながら、シューのフランスにおける進化は日本の影響が大きいと青木氏。
もちろん、いち早くパリのお店で抹茶風味のシュークリームを出したり、ルレ・デセールのセミナーでシューのデモンストレーションを行ったり、日仏のパティスリー事情をよく知る青木氏がフランスのシューブームの背景に一役買っていることは確か。
新作の「シュー トリュフ キャラメル」は、カカオパウダーを混ぜ込んだクッキーシュー生地に、チョコレート風味のカスタードクリーム&セミリキッドな塩キャラメル。使っているチョコレートは、青木氏が絶対的な信頼を寄せるドモーリ社の「アリバナショナル」。
カリッザクッ食感の生地から濃厚なチョコレートクリームがこぼれ、塩キャラメルがぶわーっとあふれ出します。
※画像は商談時のものです、実際の出展とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
※価格は全て税込みです。